君恋 ~あの夏の記憶~




「じゃあ、帰ろうか⁇」



微笑みながら聞く先輩に、あたしも笑顔で頷いた。




先輩の彼女になれて、先輩と手を繋いで帰れてあたしはすごく幸せだと思った。




「そういえば桐谷先輩モテるのに今までなんで彼女つくんなかったんですか⁇」



「ねぇ、結奈。俺の家何処か知ってる⁇」



「いや、知ってたらストーカーでしょ!」



咄嗟につっこむと先輩はムスッとした顔になった。



「俺ね、結奈のご近所さんなの‼︎中学も一緒だったの‼︎」



「えっ⁉︎嘘‼︎ぜんっぜん知らなかった…」



「やっぱりね。俺はその時から結奈のことが好きだったのに…」




ま、まじか…。



「あたしも中学の時に桐谷先輩の存在に気づいてたら好きになっただろうに…」







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