君恋 ~あの夏の記憶~
「だから、ここでいいってば‼︎」
「ダメ‼︎襲われたらどうすんの⁈」
「あたしを襲うやつなんかいないっつーの‼︎それに颯も大変でしょ‼︎」
「結奈は結奈が思つてる以上に可愛いの‼︎それに俺は少しでも長く結奈と一緒にいたいの‼︎」
颯としばらく言い合ってたけど颯の一言であたしが折れ、家まで送ってもらうことになった。
一緒にいたい、かぁ…////
心の中で繰り返すと顔が火照ってきた。
「じゃあ…ありがと」
「うん。おやすみのキスは⁇」
当たり前のように言う颯に、こっちが恥ずかしくなってしまう。
「しっ、しないわよ!バカッ‼︎」
「えぇ〜、俺泣いちゃうよ⁉︎」
大げさに泣きマネする颯も可愛かったけど、それとこれとは話が別っ‼︎
「勝手に泣いてろ‼︎じゃあ今日はありがと‼︎おやすみ‼︎」
照れ隠しに可愛げもなくぶっきらぼうに言っちゃってちょっと後悔したけど
「うん。おやすみ」
って颯が笑って言ってくれたからそれだけで幸せな気持ちになった。
自分でも単純だなって思ったけど、やっぱ好きな人のパワーはすごいみたい。