君恋 ~あの夏の記憶~
今日は久しぶりに颯と一緒に帰ることになった。
久しぶりだからやっと手を繋いで帰ることに慣れたのに、またドキドキしてきちゃった。
「明日だね、地区大会」
「うん、楽しみすぎるよな‼︎」
「ほんと。絶対優勝しようね」
あたしが首をコテンと傾げて言うと颯は顔を少し赤くして、
「大会前にちょっと充電していい⁇」
と耳元で囁いてきた。
あたしは胸の高鳴りで声もでなくなっちゃったから小さく頷いた。
「じゃ、充電」
そう言って、いつかの日みたいに甘く、深いとろけるようなキスを交わした。