青い残光【完】
だけれど……わたしたちの苦しみは、これだけでは終わらなかった。
試合で結果を残せないことに苦しむチームを、経営不振が襲った。
それをサポーターが知ったのは突然だった。
本当に本当に突然。
「経営不振」の4文字。
そして、「資金繰りが厳しく、今月中に資金繰りできないとチーム消滅の可能性」
という情報が新聞に載った。
突然、何もないところから浮かんだ話に真偽を疑う声も出たけれど……それは本当のことだった。
そこからのサポーターの動きは早かった。
仲間内での資金集め、そして街頭での募金活動を誰ともなく始めた。
勝てていなくても、チームが消滅してしまうとなれば話は別だ。
わたしは、今まで貯金してきたお金を崩して5万円を募金した。
周囲の人はもっとすごくて、負けなければ試合ごとに3万円募金すると言って募金箱に投入していた。
そして、募金目標金額を一千万円と決め、毎日交代で募金活動を行った。
わたしも大学の講義の合間に時々手伝いに行った。