青い残光【完】
その夜、わたしと翔さんは別れた。
彼は、最後の最後まで優しかった。
わたしには勿体ない…本当に素敵な人だった。
出来ることなら…わたしが翔さんを幸せにしたかった。
だけれど……わたしが本当に、誰よりも幸せにしたかったのは……。
「ごめんなさい、……翔さん…」
変わらないその想いを確認するのが、本当は怖かった。
終わらせたかった不毛な片思いを…
まだ終わらせられていないことを、認めたくなかった。
だけれど……ここから逃れようとすることは、人を傷つける。
それならば…わたしはこれから先に起こること全てを受け入れよう。
この想いを、最後まで手放さずにいよう。
わたしの想いが尽きるまで、あなたとともに…。
そして、……あなたに幸せを…。