青い残光【完】
気が付いたら試合は終わっていた。それほどわたしは熱心に彼を見つめていたらしい。
試合が終わると、高校生たちは身支度を整え一様に学校へと帰っていく。
どの学校もキャプテンらしき人が、「学校に戻ってまた練習をする」というようなことを話し、全員で走って帰って行った。
…今試合したばっかりなのに大変だなぁ…と思いながら、わたしはその様子を見ていた。
キョロキョロと周囲を見渡してみると、さっきの青いユニフォームの彼がいた。
彼も、チームメイトと学校に戻る準備をしていた。
機会があればさっきの彼に話しかけてみたい、と思っていたけれど…そんな勇気も出せなくて…。
彼がチームメイトと談笑するのを、遠巻きに見つめた。
彼の顔を目に焼き付けることしかできなかった。
そんなわたしは、一緒に来ていた友達に聞き回って彼の学校を調べた。