青い残光【完】
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あのゴールデンウィークの出会いから、わたしは志望校を西高に定めて受験勉強に励んだ。
なぜ家から遠い西高に行くのかと両親、先生、友達に散々聞かれた。
けれど、さすがに正直に「好きな人がいるから…」とは答えられなかった。
西高は進学校だったから「大学進学の選択肢の幅を広げるため…」と何とか説明したら周囲は納得してくれた。
そして、わたしは西高に無事合格した。
パリッとした新しいシャツ。
落ち着いた色合いのブレザー、赤いチェックのリボン。
新しい制服は、なんか服に着られているようになっていて…似合ってない。
いずれサマになるんだろうな…。
毎日電車で1時間の通学。
地元の中学から離れてるから、同じ中学校出身の子はいない。
同中の子がいないのは寂しいけれど、友達はこれから作ればいい。
同じクラスの人はいい人そうな人が多かったし、多分馴染めるだろうし友達も出来るだろうと思う。