青い残光【完】











わたしがその時を望んでも、二人の関係が崩れる時はないまま。









次の春、彼は西高を卒業した。
春の穏やかな温もりが包み込む、うららかな日だった。







卒業生は友人との別れを惜しみ、寄せ書きをしたり写真を撮ったりしている。








卒業生はサッカー部にも顔を出してくれ、後輩たちは先輩を囲んで卒業を祝った。





先輩たちは無事進路が決まりそうだと、まだ決まってもいないのに余裕のダブルピースをかましていた。




それはいつも明るい、わたしたちの先輩だった。
きらりさんも、来てくれていた。







きらりさんは、わたしを見てニッコリと明るい笑顔を見せた。
あたたかい両手が、わたしの左手を包んだ。






「瑠璃ちゃん、この一年間ありがとうね。」





「いえ…こちらこそ、沢山教えていただいて…」






「ううん。瑠璃ちゃんが入ってくれてあたしがどんなに嬉しかったか…」







きらりさんは、少し涙ぐんでいるようで目元が赤くなっていた。
そんな顔されると、わたしも泣きそうだ……。














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