青い残光【完】







とある先生の机のすぐ側まで迷わずに進んだ。







「須賀先生。」




「おぅ!どした?」






わたしが職員室で訪ねたのは、サッカー部の顧問、須賀先生。
須賀先生は、この西高サッカー部を名門へと押し上げたとして有名な人だった。





自身も、プロのサッカー選手を目指して大学に通っていたけれど…大きなケガをして、プロを断念したとか……。






須賀先生はとても若くて、爽やかで体育会系な人らしい。


今日が初対面だけど、年もそんなに離れていなさそうに見える。
黒髪の短髪で、笑顔が爽やか。






数学の先生だけどジャージを着ているから、これから部活に顔を出しに行くところなんだろう。






わたしが話しかけると、ニカッと笑いかける。
なんだか、優しそう。





須賀先生は、わたしの顔をまじまじと見て、あごに手をあてて考え込む姿勢をとった。






「どうかしたか?……んー、見たことないコだな。一年か?」





「あっ…ハイ。一年です。あの…!先生、」




「うん?」






先生はニコニコしたまま、あたしが話し出すのを待っていた。












< 9 / 183 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop