青い残光【完】
わたしは今年の突然の彼の移籍で、いつ会えなくなるか分からない怖さを、わたしは身を以って知った。
いつだって会えると思っていたけれど……実際の彼との時間は、長いようで短い。
次のシーズンが始まったら、今度こそちゃんと練習場に行こう。
出来るだけ頻繁に会いに行こう。
そして、差し入れをしたりしながら……彼と話をしようと誓った。
彼がわたしを眼中にないことを知りたくなかったから、彼に会いに行くことを避けてしまったこともあったけれど……。
それ以上に辛いことは、彼の姿が見られないことだと気付いた。
彼を想うこの心に偽りがないのなら……逃げずに彼の思いをすべてを受け入れよう。
そう思うようになったこの頃……彼への恋心に小さな小さな変化が訪れていた。