空の上の君へ。
光輝くホテル街。
どこを見まわしても男と女。
そんな中を1人歩く私って・・・。

体にかすかに残るサラリーマン男の匂い。
そんな匂いに吐き気さえしてしまう。
バックから香水を取り出し自分にふりかける。
安い匂いが私を包み込む。
匂いが紛れれば香水なんてなんだっていい。

私がこんなバイトを初めて半年くらいが経っていた。
こんなバカげたバイト何度もやめたいとおもった。
でも、一度大金が手に入る味を覚えると
それが癖になりやめられなくなっていた。
付き合っていた男もバイトがバレるとみんな
離れていった。

ブーっブーっ・・・

ポケットに入っていた携帯のバイブが鳴る。

電話の表示をみると“たくみ”と表示されていた。


たくみ?・・・だれだっけ笑

とりあえず電話にでる。

「もしもーし」

「お!!奈々ぁー♪おひさー!」

「だれ?てかなに?」

「うわっ!?ひどっ!?
 学校おわり送ってやったやつ忘れるとか感謝 の“か”の字もないやつだな笑」

「あ、たくみか笑」

やっと思い出す。
たくみは私のアッシー(足)

「で、なに?」

「あー!あんさ!今から呑みすんだけど奈々も こない?」

「え!?まぢ!?行く行く!!♪」

「よっしゃ!決まりな!
 じゃ、30分くらいしたら迎えいくわ!」

「おっけー」

そう言って電話を切り
急いで家に向かった。
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