少女は会長様♡
「うーん。どーすっかな」


(どれも面倒ね)


苦虫を噛んだように渋い顔をする朱鳥。

もしかすると朱鳥の方が総真よりものぐさかもしれない。


「できれば何もしたくないでーす。せんせー」

「無理だ」


少し期待していってみた総真だったがすっぱりと切り捨てられた。


(働くのは回避できんのか)

もはやニートだ。



「何にしよ?朱鳥、どれする?」


比較的、こういうのが好きな叶美は楽しそうだ。

「1番楽なの」


「うーん。じゃあしおり?」

「絵描きたくない」


自慢じゃないが朱鳥の絵はよく言えば個性的。
悪く言えば、意味不明。



本人は自分で上手いと思っていたようだが、成績が美術だけ低いのだ。


朱鳥は馬鹿でないので、自分の絵は下手だと気づいたのである。


「じゃあ保健?」

「保健は何するか謎だからやだ」


「じゃあ、ってもう楽なのない」

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