少女は会長様♡
「これでよし。雨降る前に終わってよかった」


生徒会室に行こうと踵を返す。

一歩足を踏み出したとき

ーーカサッ。



別の誰かの地面を踏む音がした。


(やばっ!誰かいるし。見られたか?)


当然だが朱鳥達が霊力を有していることは学校では秘密なのだ。



バレればクラーンの存在も明るみになるかもしれないからだ。



「あー!いたよ!ちょっと寺本さん、いいかな?」


どうやらバレてはいないようだ。
が、雰囲気がよろしくないのは明らかだ。




いいかな?と聞きながらも声音は断ることを許さない響きがあった。



気づかれないようにそっと溜息をつく。



「あたしに何か用事?あたし、友達との約束があるんだけど」





振り向くと険しい顔をした、一軍女子がいた。

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