少女は会長様♡
「あ、す、かぁぁ♡♡♡♡」


場違いなほど大きな声で、朱鳥を呼ぶ声があった。



朱鳥が頬を引きつらせ一歩足を引くのと、何かが朱鳥に向かって飛んで行くのはほぼ同じ。



次の瞬間、理事長室の本棚に激突している女の子の姿があった。




「いっったぁ!もぉ!なんでよけるのよ朱鳥」


「雷羅(raira)…。いい加減飛びつくのをやめて」


雷羅と呼ばれたこの女の子は人間ではない。



彼女は名前の通り、雷を司る神だ。

慎太の式神だが、なぜか主の慎太より朱鳥のことを溺愛している。

< 36 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop