少女は会長様♡
「仕方ない。透視の術を使う」


総真が透視の術の詠唱を始める。



「姿なき汝よ。汝の姿を我が眼前に晒せ」


すると、周囲に数え切れないぐらいの妖がいた。


完全に周囲を囲まれ、危機的状況……なのだが。


「はぁ」


朱鳥は盛大なため息をつき、警戒をといた。



「いい加減にして。前も言ったでしょ?」



朱鳥たちの周囲にいたのは、大量の雑鬼(ざっき)だった。




雑鬼は妖のランクすらない、かなり力の弱い妖である。



(塵も積もれば山となるってこう言うことか)


どうやらあの妖気は、雑鬼が集まって発生したもののようだ。





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