少女は会長様♡
2章
どたばた入学式を終え、やっと落ち着いてきた。



いまは5月。校外学習に向けて準備中である。




「じゃあ今から行動班を決める」


人数の関係上、1班4人で男子2人、女子2人となった。


「寺本さん!一緒の班なろ」


「寺本。こっち来いよ」


「朱鳥ちゃんはこっちよ」


(なにこれ。なんでわたし?)


一斉に声をかけられ戸惑う朱鳥である。



このままでは身の危険を感じる。

もみくちゃになる前に輝夜の影に避難する。



「輝夜、これなんなの?なんでみんな私を誘ってるの?」


「そりゃあ朱鳥がいると輝くからねぇ」


のんびりとした輝夜の返答に朱鳥は首を傾げる。


「輝く?訳わかんないんだけど」


「やっぱり無自覚だね。まぁ俺達はいつもの4人だろ」


輝夜は事あるごとに『無自覚』と言う。

が、朱鳥自身は無自覚が何のことなのかわからない。



追求してもいつも、いずれわかるよと言われる。



最近は本当にわかるのか心配している。



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