少女は会長様♡
「ねぇ、どうして⁉︎どうして私はみんなと違うの?どうして、いろんな者が見えるの?」


そう尋ねた私が見たのは、困った顔で笑う父だった。




「ごめんな、朱鳥。学校で辛い思いしてるんだよな。

でもな、世界には全く同じ人間なんていないんだ。だからみんな違うんだ。朱鳥だけが違うんじゃないんだよ」


そんなのただの屁理屈だと、思った。


霊力が、視る力が、人外の者が。
とにかく疎ましかった。



悪くないのに謝る父が、事あるごとに心配してくれる母が。
とにかくめんどくさかった。




そしてなにより。





父に、母に、みんなに八つ当たりしている自分が。




殺したいほどに、嫌いだった。



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