スキというコトバ
頭の中は真っ白だけど、顔は熱を持って赤く染まっている。


「ま、まあね…。」


もういいやっ、と開き直るわたし。


「毎日滝沢先生があーだったこーだったってうるさいのよねー。」


ちょっ!言わなくていいことを…


「まぁ、いいじゃないか。娘に好きな人ができるなんて…恋愛は自由だ〜っ‼︎」


なんて。ありがたいけど。

そういえば、お父さんとお母さんってなんで結婚したんだろう。


「なんでお父さんとお母さんって結婚したの?」


唐突な質問を投げかける。


顔を見合わせてフッと笑った。


知りたいな。お父さんとお母さんの出会い。


「私たちは高校で知り合ったっていうことは言ったわよね?あれは高1の4月。バスケ部にはいったら、お父さんがいたのよ。身長がずは抜けて高くて目立ってたのよね。」


2人で高校時代にタイムスリップしているようだ。


2人がフワフワして見える。


「なんていうのかしら…今になっては運命だったのかなって思うの。お父さんは彼女いたけど、この人と結婚するだろうなって根拠もないのに思ってたの。」


「えっ。そうなのか?俺もそう思ってた。お前とはなんかあるなって。」


なんて素晴らしいんだろう。


運命感じていた?


すごいな。てゆうか、いいな。


私も、お父さんたちみたいに、何か先生と運命という糸で結ばれていたら。


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