〈短編〉詰めが甘いんだよ
翌日の放課後、
バスケ部の
皆が謝りに来た。

「悪かった」

最初に謝ったのは部長。

『ボクはあの日
委員会で
遅れる旨を前日に
お伝えしていた
はずなのにまさか
信じてもらえないとは
思いませんでしたよ』

他の部員の謝罪は
適当に受け流し
さっさと学校を出た。

ああ、馬鹿やった
あの女は退学になった。

だからといって、
バスケ部に戻る気は
さらさらない。

あいつらは今頃
自責の念にでも
駆られているだろう。

無実だったボクを
強制退部させ
あんな幼稚な
イジメというよりは
嫌がらせをしたのだから。

人の話をまず聞け。

そして、
女だからとか
男だからとかで
決めつけるな。

ボクの話はおしまい。
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