ラスト・プレゼント(さようなら と、愛してる。)




「まぁ、何て事……!」




家に着いて、中まで2人を連れて来ると、

倒れている貴方を見つけた おばさんが、そう言って口元を押さえた。






「まずは お医者様を呼ばないと いけないわね。


それから……」




友達の おばさんがショックで固まっているのを見て、

もう1人の おばさんは、自分は取り乱さないように と、冷静に そう言った。




そして電話を探そうと したのか…部屋の中を ぐるり と1周 見回したのだ けれど、

その視線が、ある1点で止まった。






「これ…。




……この子……!」




それは暖炉の上に飾ってある、貴方と″彼女″が写っている写真だった。




…電話を探していた筈なのに、

おばさんの視線は、写真に釘付けに なったまま、動かない。




異変に気付いた友達の おばさんが、

貴方の側から離れて、写真を見つめたまま立ち尽くす おばさんの近くに、やって来た。






「どう、したの…?」




「………」






おばさんは口を噤んでいた けれど、

暫くすると、2人の写真を見ながら沈痛な面持ちで、話し始めた。





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