ラスト・プレゼント(さようなら と、愛してる。)
04
『″彼女″が居なくなって、すごくショックで…
こんなに痩せちゃったのね。
きっと、食べ物も殆ど喉を通らなかったんじゃない、かしら…』
『…そうね。
体もボロボロで、それで精神的にも弱ってたから
こんな事に……』
おばさん達の会話が、何だか すごく遠くに聴こえる。
『この子も…ショックでしょうね』
『私達を連れて来ようと した位ですものね…。
その位、この ご主人様の事が大好き だったのよね…』
そう言って″私″の頭を優しく撫でる おばさんの目には、
涙が浮かんでいた。