仕事しなさい!
「ダメ……いやだよ……」


「しょうがないなぁ」


須賀くんが私を抱いたまま立ち上がる。
そのまま、ベンチの後ろの藪を分け入っていく。
緑豊かなこの公園は、低木の藪や木立が多くある。


須賀くんは私の背をくぬぎの木に押し付け、キスの続きを再開した。
確かにここなら、遊歩道からは見えないけど……。
そういうことじゃない!


「うんっ!やっ!」


私は首をよじり、キスをかわす。
須賀くんの唇はそのまま、私の耳朶に移動。
耳はやばい!自然と身体が震えてしまう。


「俺もあの新人も同じ穴のムジナかもしれない。でも、俺の方が優先権あるんだよ」


「何っ……言ってんのよ!」


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