仕事しなさい!
須賀くんが給湯室の入り口に身体をもたせ、中に向かって話しかけている。


「やだ!須賀じゃん!」


「私たち、サボってないですよぉ」


「えー?てっきり仕事ヒマ過ぎて遊んでんのかと思った。俺も混ぜてー」


須賀くんはいつもの調子で女子の輪に入ろうとする。


「やだよ、須賀、最近ノリ悪いもん。飲み会来ないし、土日のフットサルも行ってないんでしょ?この前、うちら応援に行ったのに、あんたいなかったじゃん」


「仕方なくね?用事あったし」


須賀くんはけろっとしている。
たぶん、そのフットサルの日、彼は私と水族館に行ってたんだ。


「どんな用事だか」


須賀くんの同期の村田さんはスネた口調でツンツンしてる。
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