仕事しなさい!
須賀くんは運ばれてきたコーンチップスをアボカドのディップに突っ込む。
ぱりっとかじって言う。


「あんなの気にしてたら、誰ともごはんに行けないですよ。連中、ヒマだからあること無いことネタにするし」


「でも、たとえ彼氏彼女ごっこでも、私たちが釣り合ってないのは事実じゃない?須賀くんのことが好きな女の子たちは、それが面白くないわけで」


「じゃあ、俺が女優と付き合ったらあいつら黙ると思います?無理っしょ?」


私はカシスオレンジのマドラーをぐるりと混ぜる。
視線はグラスの位置から上がらない。


「でも、あの……少なくとも村田さん?彼女は須賀くんと付き合ったことあるわけだし、気に入らないんじゃないかな」

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