仕事しなさい!
「俺、料理も他の家事もできるんで、結婚しても二人で家事分担できますね」


「はあっ!!??」


私はすっとんきょうな声をあげ、それからあっという間に赤くなった。

結婚って……。
何言ってんの?この子!


「きみと結婚なんかしませんよ」


私はなるべく冷静に、怒った口調で答える。
須賀くんが朗らかに笑う。


「だって、今の俺たち、まるで新婚さんみたい」


ヘアサロンの大きな鏡に、休日スタイルの男女が仲良く買い物袋を持って歩いている。
確かに、私たち
そう見えなくもないけど。
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