仕事しなさい!
「誰でもお手軽に作れるものじゃ、女の子の胃袋はつかめないんだな」


自負があるのね……。
このハンバーグも、いったい何人の女子に食べさせてきたんだか。


「ちなみにレパートリーはまだたくさんあるので、次回のリクエストがあれば言ってくださいね」


私たちは小さなテーブルにごはんを並べ、昼から缶ビールを開けた。


「乾杯」


休日の昼ビール。
ひとりじゃ絶対やらないけど、二人だとわけもなく楽しい。


「え!すごい、美味しいよ。須賀くん!」


私は彼の自信作を口に運び、叫んだ。
お世辞抜きにハンバーグは美味しかった。

< 120 / 238 >

この作品をシェア

pagetop