仕事しなさい!
「逃げないでくださいよ」


「逃げて……ない」


「気まずいんでしょ?俺とエッチなシーン見ちゃって。それとも、興奮しました?」


「してないから……」


「こんなことなら、AV持ってくればよかったなぁ。倫子さんの勉強のために」


須賀くんが私の手を持ち上げ、甲に口づけた。
私は心臓を打ち鳴らしながら必死に頭を巡らせる。

まずい。
このムードはおかしい。
引っ張り込まれないように、私は言葉を続ける。


「須賀くんみたいにモテる子でも、AV見たりするの?」


「そりゃ、見ますよ。男子には必要なんで。……でも、最近はあんまり見てないなぁ」

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