仕事しなさい!
「損させないって言ったじゃない♪」


須賀くんは私の口真似をして言う。
何この子。
話が全然通じない。

五つも下になると、これほど会話が成立しないものだっけ?

っていうか、同じ部署にいた時は私のことなんかほぼ眼中に無かったじゃない。

それがなんで今よ?


「ね、付き合いましょ?俺、彼女作るの急務なんです。来週元カノの結婚式あるし、そん時彼女の写真見せらんなかったら、気ぃ使わせちゃうでしょ」


私の写真なんか見せたら、あんた見下されちゃうよ!

私の心中を察したのか、絶妙なタイミングで須賀くんがスマホに画像を映す。
それは、ゆうべ踊っていた私の姿。


「俺の彼女☆趣味、ダンス。カッコいいでしょ?……ってやりたいんですよね」

< 13 / 238 >

この作品をシェア

pagetop