仕事しなさい!
「でも、須賀くんも楽しそうなんです」


弓枝ちゃんの言葉に私はドキッとした。
須賀くんが楽しそう?
広報課でってことだよね。


「すっかり浮かれちゃって、面白いくらい。仕事も絶好調だから、そこはいいんですけど。
須賀ファンの女子たちは騒然ですよ。須賀くんが本気で恋してて、その相手が倫子さんだって」


「そんなバカな」


「だってそういう噂なんです。正味な話、どこまで許しちゃったんですか?あのタラシに!」


お箸でハンバーグをちぎれんばかりにつまみ、弓枝ちゃんが詰め寄る。
私は赤面してないか不安になりながら、首を振った。
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