仕事しなさい!
「ちょっとは進んでますって!結構頑張ってデートしてますよ」


「じゃあ、もうヤったのかよ?」


「いやぁ、ガードが堅くてぇ。処女ではないみたいですけど、正直、わっかんないなぁ~」


「駄目じゃねーか!」


「おいおい、あんな非モテ女も落とせねえって。百戦錬磨の名が泣くぞ、須賀ぁ」


彼らの笑い声が頭の奥に鈍く響く。


賭け。
私が処女かどうか。


目眩がする。
視界もフィルターがかかったみたいにボケてるし、
呼吸が苦しい。
吐き気がする。



すると、西村くんが私の横を通り過ぎた。

私がハッと気付いた時には、パーテーションから西村くんが喫煙スペースを覗き込んでいた。

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