仕事しなさい!
随分年下の彼に接触されると、異性としてではなく、まるで幼い子どもに撫でられているような気分になった。ドキドキより、単純に温度に癒される。
「会社、辞めるなんて言わないでくださいね」
「……言わないよ。辞めても次がないもん」
「僕がいます」
西村くんの真摯な言葉はやっぱり弟みたいにしか響かない。
それは、まだ私の心に別な存在の占める場所が大きいせいかもしれない。
私は西村くんに手を振り、改札に入る。
私鉄でふたつ。
駅から歩いている間も心は虚ろだった。
「会社、辞めるなんて言わないでくださいね」
「……言わないよ。辞めても次がないもん」
「僕がいます」
西村くんの真摯な言葉はやっぱり弟みたいにしか響かない。
それは、まだ私の心に別な存在の占める場所が大きいせいかもしれない。
私は西村くんに手を振り、改札に入る。
私鉄でふたつ。
駅から歩いている間も心は虚ろだった。