仕事しなさい!
「広報課で一緒になった時はすごく嬉しくて。だけど、俺みたいなタイプは好きじゃないでしょう?
下手に近付いて拒絶されるくらいなら、見てるだけでいいやって思ってました。毎日会えるし、時々笑った顔とか見れるし」


須賀くんの告白なんて聞きたくない。
私は顔をそむけ、首を横に振る。

かまわず、須賀くんは言い募る。


「部署が分かれて、接点が減ってどうしようと思っていたところに、飲み会で賭けの話を耳にしたんです。
他の男が、遊び半分に倫子さんに触れようとしていることが我慢ならなかった。俺がずっと見てきたあなたを、誰かが安易に抱くなんて許せなかった。
それなら、俺がその役をやれば、あなたに近付く理由になると思ったんです」



「やめて!」


私は短く叫んだ。
何の意味もない告白を遮りたかった。


「言い訳は聞きたくない!」

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