仕事しなさい!
「俺みたいな軽い男が、何年も真剣にあなたに恋してたなんて。他の女の子にするみたいにできなかったんです。好き過ぎて、他の女とヤりながら、あなたのことを妄想するしかできなかったんですよ。
だから、倫子さんを口説く理由が出来て、心底嬉しかった。ずっと、あなたに触りたかったから。キスしたかったから。
早く抱きたくてしょうがなかった」


「やめて!気持ち悪いこと言わないで!」


私は耳をふさいで、うつむいた。
それが隙だったのだ。
須賀くんが一気に私に近付くと、強引に抱き締めた。


「イヤっ!」


「そっか、俺のこと、もう気持ち悪いんだ」


須賀くんの声が理性を無くしていくのを感じる。
頭の中で警鐘が鳴る。


「もっと、気持ち悪いこと言ってあげましょうか?」


「やめてってば!」


「俺、あなたにプロポーズしに来たんです」
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