仕事しなさい!

2




水曜日の定例、公園ステージでのダンス。


須賀くんの姿はない。

あれほど熱心に通っていた会社の後輩が見えなくなったのはわかるはずだけど、
ユウちゃんやキョウカちゃんは何も言ってこない。

気を使ってか、ここ2週はダンスの後にごはんに誘ってくれる。


私はありがたいと思いながら、口に出せずにいる。

ダンスの帰り道は寂しい。
楽しくみんなでごはんを食べると、心が少しだけ軽くなって帰ることができた。



今日も私は踊る。

ダンスは私を非日常に連れていく。
それだけは変わらない。



私は幸福なのだ。
好きなことがあるから。


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