仕事しなさい!
「白木さんと西村くん」


私は答え、歩き出す。

須賀くんがしたいのが仕事の話ではないことは察せられた。
さっき私が目撃した光景についてだろうか。
それなら聞きたくない。


「倫子さん」


背中に彼の声が届く。
私は今度こそ無視した。

須賀くんは追ってこなかった。



帰り道、考える。


須賀くんは田中さんと付き合うのだろうか。
26歳と25歳。ちょうどいい感じ。
さっきの様子だと、付き合うのかもしれない。

だとしたら、それが一番いい。

須賀くんは真面目に付き合える彼女を探していたし、
田中さんはそりゃあ私の悪口は言っていたけれど、同じ部署にいたから根が悪い子ではないことはわかる。


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