仕事しなさい!
どれくらい時間が過ぎただろう。

私のいる席は、まだまだ全員元気だ。
西村くんだって、相当飲まされてるはずなのに、ケロッとしている。
他部署のおじさん営業マンたちも加わり年齢層もテンションも高い状態が続く。


「安斉さんはイイ人いないのぉ?」


二課のベテラン営業さんが言う。
私は困って苦笑い。


「もー、セクハラですよぉ!」


弓枝ちゃんが助け船を出してくれる。
別なオジサマが言った。


「こんなに可愛いのになぁ。俺が20歳若ければ!」


酔っ払いのオジサマたちが次々に「オネガイシマス!」と頭を下げて片手を差し出す。
昔のねるとんみたいな光景。


私は苦笑いを続けるのが苦しくなってきた。

< 191 / 238 >

この作品をシェア

pagetop