仕事しなさい！

私はバーに似つかわしくない強い口調で言い、渡をびしっと指差す。
当の渡はまだぽかんとしている。


「いや、本当デスケド。前、話したよね。最初が新人の時の同期でしょ？
その後、後輩の池田と付き合ったけど、彼女、外に彼氏がいたんで、俺とは割り切った関係？彼女もすぐ結婚退職しちゃって、俺捨てられちゃったし。
その後は、代理店の子や仕入れ先の商社の子とは何人か付き合いましたよ。でも、社内は懲りたんでやめてたかな」


「わっ私と離れてた時は！？」


私が一度、渡を振った時の話ね。
弓枝ちゃんに「タラシ復活」って言われて、実はとっても気になっていた。


「何人かデートしたり、ごはんしたりしたけど……ってか言ったじゃないスか。エッチしようと試みたけど、ダメだったって！」


「それは？雰囲気的に？」