仕事しなさい!
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しかし、私が「よかった」のはここまでだった。
弓枝ちゃんが、結婚祝いだと広報課のおじさん社員たちに呼ばれ席替えがすると、須賀くんが攻勢に出てきた。
「倫子さん、飲んでます?」
「私……あんまり飲めないから」
「嘘だー。実は割と飲めるって知ってますよ。俺、何年も倫子さんのこと、見てるもん」
「いや、ホント無理だから」
「ねえ、何の話しましょっか?俺たちもっと、お互いのことを知り合うべきだと思うんですよね」
やだ!
白木さーん、助けて~!
と横を見るけど、白木さんは他の若手社員とまたしても一気飲み対決中。
これだから体育会系は!
「大学時代の話とか?ね?俺はねー……」