仕事しなさい!
どうしよう!
私、こんな形で処女なくすの?
自分の過失で?
チャラい後輩のきまぐれで?

パニックになればなるほど、声が出ない。
代わりに涙が溢れだした。
恐怖と後悔と、何より混乱。


「うっうっ……」


言葉じゃない、嗚咽が私の喉をせり上がる。


「ううっ……うぇぇぇぇん」


私は声を上げて泣き出した。

子どものようにエンエンと大声で。


さすがに須賀くんが身体を浮かせた。
私を見下ろす目は困惑の色を映したと思うと、
すぐにぎゅっとつぶられた。
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