仕事しなさい!
4
翌朝、痛む頭を押さえて身体を起こすと、まず自分が見知らぬ場所で寝ていることに気付いた。
軽いショックとともに、ゆうべの記憶が甦る。
そうだ、私。
酔って、須賀くんに押し倒されて、それで泣いちゃったんだ。
酔っていたとはいえ、31歳にもなって怖くて泣いてしまうなんて……。
恥ずかしすぎる。
死にたい……。
「おはよーございます」
声の方を見ると、一人掛けのソファに頬杖をつく須賀くん。
たぶん、私がベッドを占領して寝ちゃったから、あっちにいたんだろう。
もしかすると、寝てないのかも……。
「出ましょっか」
須賀くんが眠そうに伸びをする。
私はそろそろとベッドから這い出し、気まずく頷いた。