仕事しなさい!
私はドンと彼の胸を押した。
須賀くんが一歩下がる。

私は怒った顔をしていたと思う。
だけど、須賀くんは少し黙ってから、
急に表情を崩して笑いだした。

え?なに?
どうしたの?


「どうです?彼氏に嫉妬される体験。……ドキッとしました?後ろめたくなりました?」


また、からかわれていたんだ!

最低、こいつ!


「帰るから、離して」


「イヤです。手つないで帰りましょう」


「やだ!」


「手、つないでくれたら、さっき言ってたの聞いてあげる。火木はお昼にいかないし、夕食は週1、2回ね。了解、了解」

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