仕事しなさい!
須賀くんが私の手を取る。


「軽くごはん食べてから行きましょう」


今更拒否してもしょうがない。
私は頷いた。


サッカー観戦は思いのほか楽しかった。
流れがよくわからない私に、須賀くんがさりげなく解説をしてくれる。
それでいて、彼もきちんと楽しんでいて、私はほっとした。

しかも、スタジアムが寒いからと、須賀くんはブランケットや貼るカイロを用意してくれていた。
好かれる男って、こういうところがあるのね。

マメっていうか?
気遣いができるっていうか?

スタジアムを出ると、タクシーで移動し夕食にした。
須賀くんが連れていってくれたのは、超がつくほどボロボロな中華料理店。

男の人ってこういう系、得意だよね。
味が良ければOKっていうね。
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