仕事しなさい!
恥ずかしいからに決まってんだろーが、この馬鹿!

……とは言わずに、私はびくびく微笑む。


「ほら、私のキャラじゃないでしょ?あんまり人に知られたくないっていうか」


「あー、はいはい。いいですよ」


須賀くんはあっさり了承してくれた。
はぁ、よかった。


と思いきや……


「あ、待って。やっぱり条件つけさせてください」


「は?条件?」


「黙ってる代わりに、俺と付き合ってください」


「……どこに?」


「天然か!……そうじゃなくて、俺の彼女になってくださいって話」


安斉倫子、31歳。
しばし、思考停止。
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