仕事しなさい!
ダンスの舞台が終わり、いつも通り後輩たちにバイバイ。
ささっと輪を離れると、すぐに腕を捕まれた。

少し距離をとった暗がりに須賀くんが待っていたのだ。


「怖いよ、そんな暗いとこで待ち伏せしてたら」


須賀くんは何も言わず、私の手を引いて歩き出す。
いつもは駅に向かうのに、今日は公園を歩きたいようだ。
私は須賀くんが不機嫌なので、たいして反抗もせずについていく。


駅側から見て、だいぶ奥まったところで私たちはベンチにかけた。
缶コーヒーを開ける。
5月の夜はまだ少しだけ肌寒い。


「須賀くん、西村くんをいじめないであげてね」


私は思いきって言う。
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