身長差カップルのあるある…ふたりでお布団
手は握れたけど……。
今度は息が苦しい。

しばらくは耐えてみたけど……。

やっぱ邪魔。布団、邪魔。

彼の手をパッと放し、新鮮な空気を求め、再浮上。

「プハッ」と布団から顔を出した瞬間。


小刻みに彼の体が揺れたかと思ったら、すぐ横で笑い声が聞こえた。


「ぶっ、あははは」


え? なになに?
と、わたしはパニックになる。


「シィ君! 起きてたん?」

「うん。さっきからなんかおもろいことやっとるなー思って、寝たふりしてた。すげージタバタしてるし。あははっ」


もうたまらないとばかりに、彼が大笑いする。


ひゃー。
手を握ろうと布団にもぐったことも、息苦しくてジタバタしてたことも全部バレてたのかぁ。

恥ずかしすぎる。


「もーひどい! 寝たふりとか、悪趣味やわ!」


文句を言うわたしの手を彼がギュっと握り締める。


「こうしたかったんやろ?」


にっこり微笑むと、その手を自分の口元に持っていって、指先にキスをしてくれた。


「うん」


えへへと、照れ笑いしながら、わたしはうなずく。

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