胡蝶蘭


『うちの店、ホステスさんたちの
ヘアセットしてる店なんです。』


ウンウンと、頷く紫苑さん。



ーーーーーー。


ーーーーーーーーーー。



「ーーー。いやそれだけ!?
そんなんじゃわかんないよ!?ねぇ!?」



ーーーー。いや私はあなたが分かりません。



呆れた目で紫苑さんを見れば、
クスリと笑う西園寺さん。


「なるほどなー。
せやから瑞貴さんは若が西園寺と聞いても
あー噂通りのひとやんな
と位にしか思わへんかった。
ってことやな?」

と、また別の関西弁が部屋に入ってきて
ニコニコと笑ってくる。


落ち着いてる人だ。


コクンと同意するように頷けば


「なんで壱にわかって俺に
わからないの!?
いみわかんねぇよ!!!」

とまた叫ぶ紫苑さん。



賑やかなことだ。
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