アノルマーレ
「それ、教室に持って行く気か?」
「え、ダメですか?」
コテンと首をかしげる成海。
持って行く気満々であったのだろうか。ダメに決まってるだろ。
その事を告げると「ごめんね、連れて行っちゃダメなんだって」と切なそうな目をした成海がいう。
そしてそれにミャーと寂しそうに小さく鳴き声を出す子猫。
「仕方ないよ。ルールだから、ね」
「…ミャー」
「先生がダメって言った「…あー!もう、勝手に持って行けばいい!」
こんなシーン見せられたらダメなものもダメと言えなくなる。
小さくため息をついて、成海に学校の事などを説明してからHRの為に教室へと向かった。