私の片割れが隣の片割れに盗られた次の日、私はもう1人の片割れに告られた。


ズルいな、蒼は……。


なんで、こんなに優しいんだろう?


私は涙を拭って顔を上げた。


『泣きやんだか?』


と、蒼はクスッと笑う。


「ごめん、ありがと……」


いつも世話かけちゃってごめんね。

保健室の時も、今も。


そうすると蒼は少し真剣な顔をした。


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