私の片割れが隣の片割れに盗られた次の日、私はもう1人の片割れに告られた。
*それは嫌いです。
『やっぱりなー……。
いーよ、泣けば?』
そう言って私の頭を撫でた。
そんなんだから私の調子が狂うんだ。
こんなバカみたいに単純な悩みでも、
こうして慰めてくれて。
けど……、
『ご近所の目が痛い……』
と、呟いた。
周りの通行人の視線が私らに集まっていくのが分かる。
「………………来て」
ぐいっと蒼の腕を引いた。
そしてそのまま家に入った。