運命の二人~白と黒の物語~
凛々は声をあげて笑っていた。

「きゃあぁ!ジェット!そんなに回さないでったら。」


「このダンスはこういう動きなんだよ。」

ジャスティスもクスクス笑っている。


凛々はここに来てから、こんなに笑ったのは初めてだった。


ジャスティスを見る。出会った時は身も凍るほど怖かった。


でも、今は。
この世界での一番の理解者だと思う。


いつも気遣ってくれる。私の耳元に揺れるピアスの石と同じ星空色の瞳に見つめられると、安心する。


もっと話をしてみたいと思う。


でも。


彼が優しいのは私がリリー·ルゥだからだよね。

そう思うと胸がチリチリとした。


何でリリー·ルゥは逃げるほど、ジェットの事が嫌だったんだろう。


こんなに良い人なのに。

私だったら………


< 159 / 453 >

この作品をシェア

pagetop